中国の越境EC新制度 2018年末まで施行延期

中国は越境ECの新税制導入の猶予措置を2018年末まで1年間延長すると決定した。

中国政府は越境ECの小売り輸入品に関する新制度(新越境EC制度)の一部スタートを、2018年末までに延期することを決定した。
今回の発表により、新越境EC制度の全面施行は延期となる。

2018年末まで延期すると見られる主な内容

*保税区(越境EC試験区)で、商品を入庫する際に必要な輸入申告書などを求めない

*化粧品、粉ミルク、健康食品、医療機器などの初回輸入時に関する輸入許可書、登録などを求めない

*消費者直送商品については輸入許可書、登録などを求めない

*****

中国政府が新越境EC制度の延期を決定した理由として
中国の越境EC市場規模は2017年には前年比50%以上伸び、5兆5000億円となる見通しであり、中国人消費者による越境EC利用が急速に拡大している。

こうした状況下、越境ECは中国経済に大きな影響を与えつつあり、規制による悪影響を考慮したものと考えられる。

中国政府によると、中国の大手EC事業者による中国人向け越境ECサイトが急速に増え、大量仕入れなどによるコスト低下効果で海外現地の小売店と越境ECサイトでの販売価格が急速に縮小している。

わざわざ海外に行って商品を購入するよりも、越境ECサイトで商品を買ったほうが良いと考える中国人消費者が増えているという。

2017/9

越境EC 市場規模

越境EC